15年目の春が来る

此処に書き残しておこう。
今年の春で、私がクマと出会って15年目の春が来る。
15年精神科に通っているということになる。
適応障害から始まったこの通院は、びっくりするほどに長く、時に戸惑うほどにくたびれる。

満足に食べられない、起き上がれない、眠れない、自傷行為が止まらない、大量服薬をやらかすという日々から、随分と日が経った。
もう正直にいえばそんなエネルギーがどこにも残っていないのでしていない。
瘡蓋を剥いでしまうという点だけは宜しくないのだが、これもまた治るだろう。
夜はそれなりに眠れるようになった。
日常では料理をしたり体を動かしたりするようにもなった。
汗をかくことは気持ちが良い、当たり前のことを当たり前に実感している。
薬もだいぶ整理された。とてもシンプルな処方になった。
過眠が強かったのが治ったのは、アトモキセチンが働いてくれているおかげだろう。
そもそも、発達の部類に該当していただなんて思ってもみなかったのだから。
そんなこんなで、私はここ1年ほどはだいぶ穏やかに暮らしている。とてもとても穏やかに。

私の体はまだ薬が無いとまともな働きをしない。
しかし、逆をいえば薬さえ飲めばそれなりに動けるようになったということだ。
ここまで、とてもとても長かった。
私は今、15年振りに生きるってこんなにも解像度が高いのか、とほんの少し驚いている。
そんな最近。